こんにちは。AINow編集部です。この記事では、AIエージェントをカテゴリごとに整理し、それぞれの特徴や活用法について詳しく解説します。2024年最新情報を基に、特定の業界やユースケースに適したエージェントから、運用基盤、ツールまで網羅しています。ぜひ、最適なエージェント選びの参考にしてください。
AIエージェントのカテゴリ別一覧
AIエージェントは、特定の目的を持ち、自律的にタスクを遂行するAI技術の一種です。これらは業界や分野に特化したものから、汎用的に使えるプラットフォームまで、多岐にわたります。本記事では以下のカテゴリに分けて解説します。
カテゴリー | サービス |
---|---|
Vertical Agents | Decagon, Sierra, Replit, Perplexity, Harvey, Multion, Cognition, Factory, All Hands, Dosu, Lindy, 11x |
Agent Hosting & Serving | Letta, LangGraph, Assistants API, Agents API, Amazon Bedrock Agents, LiveKit Agents |
Observability | LangSmith, Arize, Weave, Langfuse, AgentOps.ai, Braintrust |
Agent Frameworks | Letta, LangGraph, AutoGen, LlamaIndex, DSPy, Phidata, Semantic Kernel, AutoGPT |
Memory | MemGPT, Zep, LangMem, Mem0 |
Tool Libraries | Composio, Browserbase, Exa |
Sandboxes | E2B, Modal |
Model Serving | vLLM, Ollama, LM Studio, SGL, Together.ai, Fireworks AI, Groq, OpenAI, Anthropic, Mistral AI, Gemini |
Storage | Chroma, Drant, Milvus, Pinecone, Weaviate, Neon, Supabase |
これらのカテゴリがどのように連携し、業務効率化や事業成長を支えるのかを具体的に見ていきましょう。
Vertical Agents
Vertical Agentsは、特定の業界やユースケースに特化したAIエージェントを指します。これにより、ユーザーのニーズに応じた高精度なアウトプットが可能になります。
法律(Harvey)、コーディング(Replit)、情報検索(Perplexity)など、専門分野に応じて設計されたエージェントが含まれる。目的に応じた高精度なアウトプットが特徴。
AI検索エンジン | 特徴 | 主な機能 | 対象ユーザー |
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Felo | 日本発のAI検索エンジンで、多言語対応。情報を要約し、視覚的に整理する機能がある。 | – 自動マインドマップ生成 – プレゼン資料作成 – 自然言語処理による検索 – フォーカス機能で特定テーマに特化した検索 | 学生、研究者、ビジネスパーソン |
Genspark | ユーザーごとにカスタマイズされた情報を提供。リアルタイムでの情報生成が可能。 | – カスタムページ生成 – 複数の情報源からのデータ収集 – 高度な要約機能 | 一般ユーザー、ビジネスプロフェッショナル |
Perplexity | シンプルな検索結果を提供するが、視覚的な情報整理機能は限定的。 | – 質問に対する直接的な回答 – 基本的な情報収集機能 | 一般ユーザー、情報収集を行う人 |
Agent Hosting & Serving
エージェントの運用には、適切なホスティングプラットフォームが不可欠です。これにより、スケーラブルで効率的なデプロイが可能になります。
主なホスティングプラットフォーム
- Amazon Bedrock Agents
- 大規模なAIエージェントを運用するためのプラットフォーム。AWSインフラとの統合が可能。
- LiveKit Agents
- ビデオ会議やライブストリーミングに対応したエージェント運用が特徴。
活用事例
- 大規模展開の迅速化
- Amazon Bedrock Agentsを利用した導入事例では、導入初期コストを50%削減した企業も存在します。
- リアルタイム処理の強化
- LiveKit Agentsを導入した企業では、ライブストリーミング品質の向上が顕著でした。
Observability
Observabilityは、AIエージェントの動作を監視し、最適化を図るためのツール群です。トラブルシューティングやパフォーマンス改善に不可欠です。
主なツール
- LangSmith
- パフォーマンスの可視化とボトルネック分析を提供。
- Arize
- AIモデルの誤差分析とデバッグに特化。
Agent Frameworks
AIエージェントを構築するためのフレームワーク。
AutoGenやSemantic Kernelなど、モデル統合やタスクオーケストレーションを効率化するツールが揃う。
Memory
AIエージェントに記憶を持たせるためのシステム。MemGPTやLangMemは会話履歴やデータを保持し、よりパーソナライズされたインタラクションを実現する。
Tool Libraries
Tool Librariesは、AIエージェントの機能を拡張するためのライブラリ群です。これにより、開発者はAIエージェントのカスタマイズや新機能の追加を容易に行うことができます。
具体的なツール
- Composio
- Composioは、GitHub、Salesforce、Slackなどの人気アプリケーションとの統合をサポートし、100以上のツールにアクセスできます。これにより、ユーザーはさまざまなタスクを自動化し、効率的に作業できます。
- Browserbase
- 開発者がAIとヘッドレスブラウザ技術を使用して複雑なウェブタスクを自動化できるようにしました。このプラットフォームは、開発者がインフラストラクチャの設定なしで洗練されたワークフローを作成・管理できることを目指しています。
Sandboxes
AIエージェントの開発やテストを行うための隔離された環境を提供します。E2BやModalは、こうしたサンドボックス環境を提供し、安全性と信頼性を確保します。
具体的なツール
- E2B
- 開発者が安全にAI生成コードを実行できるクラウドサンドボックスを提供し、Dockerなどのコンテナ技術を利用して迅速なテスト環境の構築を可能にします。
- Modal
- コンテナ化技術を利用してAIエージェントを隔離された環境で実行し、クラウドプラットフォーム上での柔軟なデプロイメントをサポートします。
Model Serving
AIモデルを提供・運用するためのプラットフォーム。OpenAIやAnthropicのように、最新のAIモデルをエージェントで活用できる環境を提供する。
Storage
データ管理・保存用のシステム。ChromaやPineconeのようなツールが、AIエージェントが必要とするデータベースを構築・管理するために使用される。
AIエージェントは、業務効率化や事業成長を支える強力なツールです。それぞれのカテゴリが異なる役割を果たし、組み合わせて活用することで、さらなる効果を発揮します。
この記事を通じて、最適なエージェント選びの一助となれば幸いです。今後の技術動向にも注目していきましょう。